降雪後干潟

 暑い時期だからこそ、涼しくなる画像を一つ。今年の節分、2月3日に撮影した干潟はこんな具合でした。ちょっとした雪に見舞われたものの、一面銀世界とはならず、大きなもの、突き出たものがチラホラ目立つのがわかるかと思います。漂着物は雪にも負けない、要するに存在感たっぷりな訳です。

 真っ白な雪干潟を期待していた作者は、この微妙な光景を目の当たりにし、「マダラ干潟」と称することにしました。枯色のヨシ群生、飛来するカラス、黒々した水際... これらを侘びの風景と言わずして、何と言いましょう。(^^;

画像


二月の巻」~雪中動静 より

...立ち往生する少年の隣で、千歳はやっとこさ、雪干潟との対面を果たす。
(千歳)「って、漂着? 目立ってるし・・・」
 降り積もってはいるが、その量の前にはさすがの雪も無力であった。これらを覆い隠すには、さらなる降雪が必要になる、ということか。
(櫻)「私もね、ビックリしちゃって。真っ白って訳に行かないのねぇ。」
 グランドは辺り一面、白である。それとは対照的な光景が二人の前に広がっている。白が抜けているところは、流木だったり、クーラーボックスだったり。あとは細々した突起物なんかが着雪を拒んでいるのがわかる。マダラ干潟とでも呼ぶべき、不思議な世界。崖地では朽ちたヨシが、なお直立し、侘びの風景を醸し出している。ヨシが目立つこともあって、一望する限りは、残念ながら銀世界とは言い難いのである。

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