モノづくりの流れと循環(例)

 ゴミはゴミ、という発想のままだといつまで経っても後追い状態。ゴミの発生抑制にはなりません。ゴミが出たら何とかしよう...つまり「出口対策」が続くことになります。

 プロセスを明らかにしつつ、どこに遡ってどう減らすか、または、どう循環系を作るか、といった発想もあります。3Rを例にとるなら、リサイクル(再利用)よりもリユース(再使用)、リユースよりもリデュース(減量・抑制・予防etc.)、つまり、より上流で負荷を抑えていくというもの。即ち「入口対策」です。

 出口対策よりも入口対策が上回った時、きっとゴミは減っていくんだと思います。(他の環境問題についても、いかに入口から手を打っていけるかがカギでしょうね。そのためにはやはり、プロセスマネジメント視点が必要と思われます。)

 グリーン購入ネットワーク(GPN)でかつて使われていた資料をアレンジしたものをここに紹介します。これはモノづくりの流れ(プロセス)の一例であり、「出口」>「入口」の重要性を示す概念図でもあります。

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*小説文中では、出口対策にもかからなかったものを漂流・漂着・散乱ゴミの類と考えることにしました。それらを含め、「ではどこで手を打つべきか」というのがこのシーンでの主題になっています。(続きは小説本文にて。)



一月の巻 おまけ」~アプローチ、ソリューション より

 「ポイントはどこで減らすか、だと思います。お手許の資料、またはスライドをご覧ください。」

 それはモノの流れを一般化したフローチャートである。

(マーケティング→商品企画→)原材料の栽培・採取→調達(輸出入・運搬)→加工・製造→検査・梱包・出荷→物流→販売→購入・使用・消費→ と続く。

 「これらの過程で発生する廃棄物も多々ありますが、世間でゴミと呼ばれるものは、この消費の次に来るものです。で、ここからが運命の岐(わか)れ路。①できるだけ元々の形で使い回すリユース、それがNGならリサイクル、リサイクル材料は、再び原材料のところに戻ると仮定します。そして、②自治体の手による廃棄・焼却・埋立処分。焼却の中にはプラスチックを燃やした熱を発電などに回すことでリサイクルと称するケースも増えてますが、そのリサイクルは①とは別枠と考えます。この②をできるだけ減らす、または①に回す、というのが望ましいんでしょうけど、それどころじゃないのがある訳です。それが、③散乱、漂流、漂着、埋没のゴミ達でしょう。②の全体量からすれば多くないかも知れませんが、放置しておいていい筈はありません。...」

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