NGO、NPO、NPO法人
今となっては、その定義が渾然となってしまった観がありますが、作者の知るところ、NGO=NPOではなく、NGO<NPO、ただし、重なる部分は大、という見解が多いように感じます。NGOに類似した略称は多々ありますが、それらを整理した文章が載っているのものとしては、「NGOと地球環境ガバナンス」(1999年1月)が挙げられます。(同著者の毛利さんからご寄贈いただきました。) この序章の中に「NGOの定義」を見つけ、1999年当時、よく参照させてもらったものです。
・自らの利益を追求しない側面を強調する場合
→「非営利組織」(Non-Profit Organizations:NPO)
・国益に縛られない、あるいは政府を補完する役割を強調する場合
→「非政府組織」(Non-Governmental Organizations:NGO)
そして、上記の二つでは、市民団体ならではの積極的な役割を表しきれないとのことで、
・民衆のボランタリー組織(People's Voluntary Organizations:PVO)
・コミュニティ組織(Community Based Organizations:CBO)
・草の根組織(Grassroots Organizations:GRO)
などがあるとのこと。
さらには、民衆組織(People's Organizations:PO)、市民社会組織(Civil Society Based Organizations:CSVO)というのも、その定義とともに紹介されています。
いずれも、日本においては使い分けがされにくい組織形態なので、NGOとNPOの二つが残ったということなんでしょうかね。
なお、NPOはNPO法人を含む、より幅広い非営利組織を示すものですが、NPO法人=NPOと読み替えて使われるケースも増えているようです。法人格を持つ、持たないにもその団体の意向なり思いなりが表されるものなので、本来ならしっかりと見極めたいところ。NPO某と書かれた団体名を見た時は、法人か否かのチェックも必要と思われます。
ちなみに、法人格の略し方は、(特活)(特非)(特定)などがありますが、(NPO)というのが結構出てきているため、このような混沌を招いているんだと思います。((株)のような統一的な略称がないのが泣き所であり、同時にNPOの多様さを示している(?)と言えます。)
「九月の巻 おまけ」~名月あっての名案 より
法人格の有無を問わず、NPOを標榜する以上は「何とかしたい」という想いは欠かせない。その想いの集合体がO=Organizationを形成することになる。はじめに組織体ありきではない。まして、組織の維持が目的化するようなら本末転倒だろう。想いが共有できなくなったら、解散。それもまたNPOだからこそできる特性である。
「そっか、Oって組織だもんね。するとNPO法人って言い方、何か変ねぇ」 と文花が少々脱線すると、
「非営利活動をそのまま訳せば、NPA(Non Profit Action)法人ですかね?」 仕方なく櫻がフォローする。
「本当は市民活動法人で良かったのにねぇ」
千歳が薀蓄のような不可思議なことを言ったところで、NPO談議は幕引きとなる。「市民」という表現は意図的に除かれ、代わりに「特定非営利」になった経緯があるそうだが、要は「何を為すべきか」であり「どんな名称か」ではない。それを暗に言いたかったようである。
・自らの利益を追求しない側面を強調する場合
→「非営利組織」(Non-Profit Organizations:NPO)
・国益に縛られない、あるいは政府を補完する役割を強調する場合
→「非政府組織」(Non-Governmental Organizations:NGO)
そして、上記の二つでは、市民団体ならではの積極的な役割を表しきれないとのことで、
・民衆のボランタリー組織(People's Voluntary Organizations:PVO)
・コミュニティ組織(Community Based Organizations:CBO)
・草の根組織(Grassroots Organizations:GRO)
などがあるとのこと。
さらには、民衆組織(People's Organizations:PO)、市民社会組織(Civil Society Based Organizations:CSVO)というのも、その定義とともに紹介されています。
いずれも、日本においては使い分けがされにくい組織形態なので、NGOとNPOの二つが残ったということなんでしょうかね。
なお、NPOはNPO法人を含む、より幅広い非営利組織を示すものですが、NPO法人=NPOと読み替えて使われるケースも増えているようです。法人格を持つ、持たないにもその団体の意向なり思いなりが表されるものなので、本来ならしっかりと見極めたいところ。NPO某と書かれた団体名を見た時は、法人か否かのチェックも必要と思われます。
ちなみに、法人格の略し方は、(特活)(特非)(特定)などがありますが、(NPO)というのが結構出てきているため、このような混沌を招いているんだと思います。((株)のような統一的な略称がないのが泣き所であり、同時にNPOの多様さを示している(?)と言えます。)
「九月の巻 おまけ」~名月あっての名案 より
法人格の有無を問わず、NPOを標榜する以上は「何とかしたい」という想いは欠かせない。その想いの集合体がO=Organizationを形成することになる。はじめに組織体ありきではない。まして、組織の維持が目的化するようなら本末転倒だろう。想いが共有できなくなったら、解散。それもまたNPOだからこそできる特性である。
「そっか、Oって組織だもんね。するとNPO法人って言い方、何か変ねぇ」 と文花が少々脱線すると、
「非営利活動をそのまま訳せば、NPA(Non Profit Action)法人ですかね?」 仕方なく櫻がフォローする。
「本当は市民活動法人で良かったのにねぇ」
千歳が薀蓄のような不可思議なことを言ったところで、NPO談議は幕引きとなる。「市民」という表現は意図的に除かれ、代わりに「特定非営利」になった経緯があるそうだが、要は「何を為すべきか」であり「どんな名称か」ではない。それを暗に言いたかったようである。
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