青春十八切符之旅(1)
九月の巻(おまけ)「嗚呼青春、十八切符之旅」では、実際の列車の運行に従って、ストーリーを展開しています。文中に出てくる設定等を2回に分けてご紹介します。
ハイブリッド車両「こうみ」
9月9日のダイヤでは、12:39 小淵沢発~13:11 野辺山着/14:48発~15:22 小淵沢着 というのが考えられます。これだと確かに行って戻ってで終わってしまうので、18きっぷの使い方としては少々物足りないですね。
かくして、その二階建て車両の二階席に無事落ち着き、出発を待つことになる。この列車、山梨方面に行くのがウリなので、小淵沢まで行って、小海線のハイブリッド車両「こうみ」に乗ってみる、という選択肢もあったのだが、「それだと、清里とか野辺山とかに行って戻ってくるだけですもんね」ということで、当初予定通り、荒川の上流とか中流とか、何でもいいからぐるっと廻って戻ってくるルート、で落着した。
高麗川駅での乗換
八高線は、その名の通り、八王子と高崎とを結ぶ路線ですが、全区間を走り抜ける列車はそれほど多くはありません。川越行きに乗車した場合、高麗川で乗換となりますが、高崎行きが来るまで同駅でダラダラと過ごすよりは、そのまま川越方面へ足を延ばし、その途中駅で短時間散策でもしてから、また高麗川に戻って高崎行きに乗る、というのが良さそうです。
11:06 高麗川着(乗ったまま)11:12発~11:18 武蔵高萩着/11:38発~11:42 高麗川着/11:45発、というのがここでの設定です。
...ある程度の乗換なり接続なりを調べておいた千歳は、高麗川から先へ乗り継ぐまでの空き時間を見越して、
「じゃ、このまま武蔵高萩へ」
「あら、ここで乗り換えるんじゃ...」
「次の高崎行きまで、四十分空くからね。一駅行ってまた戻って、てのはどうかなと。」
「高麗川で曼珠沙華が見頃って聞いたけど、ここじゃないの?」
「その巾着田(きんちゃくだ)までは、徒歩で片道四十分なんだって」
「まぁ、よくお調べで」
という訳で、列車主体の旅は続くのであった。
武蔵高萩駅 さくら口
こうしたブラリ旅では、偶然がつきもの。主人公の女性の名前がちゃんと出てきたりする訳です。せっかくなので、しっかり使わせてもらいました。(さくら口を出たら、ちゃんと桜並木があってイイ感じ...)
かつてはローカル色豊かな小駅だった武蔵高萩。今はちょっと立派な駅舎になっている。
「北があさひ口、南は『さくら口』!」
お誂え向きの「さくら口」を出ると、小さな駅前通りが伸びていて、両脇には桜らしき並木が青々と葉を揺らしていた。
「千歳さんたら、ここに連れて来たかった、てこと?」
「いえいえ、偶然ですよ。むしろ櫻さんに招かれた感じ。」
「正直ねぇ。こういう時は多少見栄張ってもいいのに。」
そうは言っても嬉しそうな櫻は、「ブロマイド写真、お願いします!」と来た。題して「桜の木の下の櫻さん」。これはまた絵になる。
「拡大プリントして貼ろっかな」
「じゃ、出演料頂戴っ」
並木道を往復すると、ちょうどいい時間。十一時三十八分発の川越線で再び高麗川へ。そしてここからが本日のメイン行程となる。ディーゼル列車に揺られての旅、時間にして百分である。

9月9日のダイヤでは、12:39 小淵沢発~13:11 野辺山着/14:48発~15:22 小淵沢着 というのが考えられます。これだと確かに行って戻ってで終わってしまうので、18きっぷの使い方としては少々物足りないですね。
かくして、その二階建て車両の二階席に無事落ち着き、出発を待つことになる。この列車、山梨方面に行くのがウリなので、小淵沢まで行って、小海線のハイブリッド車両「こうみ」に乗ってみる、という選択肢もあったのだが、「それだと、清里とか野辺山とかに行って戻ってくるだけですもんね」ということで、当初予定通り、荒川の上流とか中流とか、何でもいいからぐるっと廻って戻ってくるルート、で落着した。

八高線は、その名の通り、八王子と高崎とを結ぶ路線ですが、全区間を走り抜ける列車はそれほど多くはありません。川越行きに乗車した場合、高麗川で乗換となりますが、高崎行きが来るまで同駅でダラダラと過ごすよりは、そのまま川越方面へ足を延ばし、その途中駅で短時間散策でもしてから、また高麗川に戻って高崎行きに乗る、というのが良さそうです。
11:06 高麗川着(乗ったまま)11:12発~11:18 武蔵高萩着/11:38発~11:42 高麗川着/11:45発、というのがここでの設定です。
...ある程度の乗換なり接続なりを調べておいた千歳は、高麗川から先へ乗り継ぐまでの空き時間を見越して、
「じゃ、このまま武蔵高萩へ」
「あら、ここで乗り換えるんじゃ...」
「次の高崎行きまで、四十分空くからね。一駅行ってまた戻って、てのはどうかなと。」
「高麗川で曼珠沙華が見頃って聞いたけど、ここじゃないの?」
「その巾着田(きんちゃくだ)までは、徒歩で片道四十分なんだって」
「まぁ、よくお調べで」
という訳で、列車主体の旅は続くのであった。

こうしたブラリ旅では、偶然がつきもの。主人公の女性の名前がちゃんと出てきたりする訳です。せっかくなので、しっかり使わせてもらいました。(さくら口を出たら、ちゃんと桜並木があってイイ感じ...)
かつてはローカル色豊かな小駅だった武蔵高萩。今はちょっと立派な駅舎になっている。
「北があさひ口、南は『さくら口』!」
お誂え向きの「さくら口」を出ると、小さな駅前通りが伸びていて、両脇には桜らしき並木が青々と葉を揺らしていた。
「千歳さんたら、ここに連れて来たかった、てこと?」
「いえいえ、偶然ですよ。むしろ櫻さんに招かれた感じ。」
「正直ねぇ。こういう時は多少見栄張ってもいいのに。」
そうは言っても嬉しそうな櫻は、「ブロマイド写真、お願いします!」と来た。題して「桜の木の下の櫻さん」。これはまた絵になる。
「拡大プリントして貼ろっかな」
「じゃ、出演料頂戴っ」
並木道を往復すると、ちょうどいい時間。十一時三十八分発の川越線で再び高麗川へ。そしてここからが本日のメイン行程となる。ディーゼル列車に揺られての旅、時間にして百分である。
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